昭和的な佇まいで落ち着く店構え

中野木交差点の北西の一角に構える店は2011年8月にオープン。古めかしいポスターや、“屋台”と呼んでいる波板に囲まれた半テラス席など、昭和レトロを想起させるのんびりとした雰囲気です。現店主は、和食をメインに飲食畑を歩んできた方で、開店から4か月でお店の全てを任され、現在の味を完成させました。

香り高くアツアツで冷めないラーメン

人気メニューは、イワシなどの煮干しよりも味が上品な、あご（飛び魚）を使ったスープのあみやらーめん。鶏＆野菜ダシのスープとカエシをあごダシスープに合わせ、魚ダシの豊かな香りで食欲をそそらせ、旨みも上品に引き立て、あと味すっきりの極上スープに仕上げています。麺は早川製麺のモチモチたまご麺。風味のよい中太縮れ麺でちゅるちゅるとすすればスープもよく絡みます。また、オランダ産の高級ラードを使ってラーメンの表面を覆い、最後まで美味しくアツアツで食べられるのも嬉しい工夫です。

煮干しは九州産の“あご”を使用。天日干しで味がギュッと凝縮されたあごは、上品な味わいのスープには不可欠です。スープには少量のカツオ粉も入っています。穂先メンマは塩や醤油、酒などで自家で味付けしたもので、程よいしょっぱさ。トッピング追加に選ぶ人が多いのもうなずける美味しさですね。ほかにも、たっぷりのワカメや香ばしさをプラスする揚げオニオン、黒豚チャーシューなど、780円でも高く感じないこだわりのトッピングです。

牡蠣の旨みをピリ辛スープでいただく限定ラーメン

2015年の冬に登場して、2016年2月（予定）まで提供されるのが、限定のあごだしピリ辛味噌。牡蠣のダシ＆あごだしという魚介系の旨みと、唐辛子やラー油、ニンニクを使った自家製辛味噌のほんのりとした辛さがベストマッチング。ダシスープには白や赤などをブレンドした味噌が加わり、味噌ラーメンになっています。ですから、モヤシやコーン、ニラなどのザ・味噌ラーメンというトッピングもしっかり入っています。

プリッとした広島産の牡蠣は、牡蠣マシマシにしたいほど、ピリ辛スープとの相性が抜群でした。また、あみやラーメンにも入っている黒豚の肩ロースを使ったチャーシューも絶品。3日間かけて熟成したチャーシューは、肉々しい味わいと脂の旨さが噛みしめるほど口の中に広がります。

和食をメインに様々な飲食を経験した店主

27歳で飲食の世界に入ってから、ホテルや居酒屋、パスタ店などで料理の腕を磨いた店主。和食がメインだったので、食材の扱いには自信ありとのこと。実は、ラーメン店はあみやが初めてだったのですが、培った経験を活かして、美味しいラーメンを作りだしています。

メニュー全品について

あみやらーめんは○特になるとチャーシュー、コーン、味玉、穂先メンマが増量となり、かなり豪華になります。期間限定で人気なのは、6月～8月半ばに登場するあさりらーめん 900円。丼を覆うようにゴロゴロとアサリが入り、薄口醤油のさっぱりスープには貝の旨みがたっぷり。毎年、あさりらーめん狙いのファンが多い逸品です。2016年の2月からは旬の春野菜を使ったらーめんが限定で登場する予定。菜の花を使うのか、フキノトウを入れるのか、現在、構想を練っているそうなので、登場を楽しみに待ちましょう！