ワンコイン♪ちょこっと手土産
小さな大物。フレッシュなフルーツが乗ったチョコレートケーキ「ラ・シェール」。
「あれ、先輩、うなぎ食べないんですか? 好きじゃないの?」
いや、食べるよ。ありがとう。
実は、生まれてからこのかた、僕はうなぎを食べたことがないのだ…
僕の実家では、一切うなぎを食べない。食べちゃいけないと言われていた。なんでも昔、近くの川が洪水になったとき、うなぎが堤防の穴を埋めて、救ってくれたということで、そんなうなぎ様を食べるなんて言語道断!という祖父の教えだったのだ。
しかし!
うなぎが名物と言われる成田生まれの彼女にそんなこと。
僕は先祖に逆らい、うなぎ弁当を一口食べた。
うううううまーーい!
うなぎ様がこんなに美味いものだったとは!
一人前では物足りなかった…
「デザート何か買ってくればよかったですね」
いや、たまたま買ってあったんだ。コーヒー入れよう。
「ケーキだ!」
君が来ると思わなかったから、ひとつしか買ってないんだ。
よかったら食べて。
「そんな、だめですよぉ~。半分ずつ食べましょう」
「きゃー、かわいい! あ、ろうそくがついてた!つけよう♪」
おー、やってくれるぜ、福熊。ありがたやありがたや。
「なんか、クリスマスみたいですね」
明日がイブだよ、たぶん…
「ほんとだ! うっかりしてたー!」
「でもよかった、今日クリスマスやれた~ 先輩ありがとうございます!」
じゃあこれ、クリスマスプレゼントにどうぞ。
と、(保険として)買った、ならし野マドレーヌを彼女にあげた。買っておいてよかった…
女の子にとっては大イベントのはず、のクリスマスをすっかり忘れていた彼女と、小さいクリスマスケーキを半分ずつ食べる。そして生まれて初めてうなぎを食べた、今日は記念すべき僕の2013年のクリスマス(イブイブ)だ。
津田沼の隠れ家的ケーキ店「ラ・シェール」
「ラ・シェール」は、JR津田沼駅周辺の賑やかなあたりからひとつ向こうの道沿いにある小さなケーキ店です。
店内にあるケーキは種類も豊富。フルーツケーキが多いせいか、カラフルなショーケースを見ていると、悩んでいるうちに時間がたってしまうのでお気をつけて。
今回のストーリーに出てきたケーキ「ラ・シェール(430円)」。
トッピングにはイチゴとぶどうと、バラの蕾! トッピングのフルーツは季節によって変えているとのこと。同じぶどうでも種類を変えるなど、見えない気配りがニクイ。
ならし野マドレーヌの正式名称は「地鶏の卵マドレーヌ(230円)。
表面はサクッとしていて、中がしっとり。卵の風味が口にひろがります。
他にもチーズケーキ「ならし野フロマージュ・ドゥ」など、地元の名前のついたケーキがあり、おつかいものにも人気。