最近、SNSの影響で「参考書ルート」という言葉が受験生の間で広まっています。参考書ルートは、塾や予備校の授業を受けず(あるいは重点を置かず)、市販の参考書を使って独学で大学受験に挑む方法です。ネット上では、この方法で志望校に合格した体験談もたくさん見られます。
特に大学受験の参考書はラインナップが非常に充実しており、人気予備校講師の授業内容が書籍化されていることが多いため、受験生は授業を受けなくても同等の学習ができる可能性があります。
そもそも多くの塾や予備校に通う受験生たちも、授業を基盤としつつも市販の参考書や問題集に取り組んでいます。授業をペースメーカーとしつつ、それに加えて参考書や問題集で予習復習をしていきます。
そんな中で「参考書ルートは
インプットの時間を節約して学習の効率かを図りたい受験生や
塾や予備校の授業に加えて参考書や問題集に取り組む余裕のない受験生ににとって魅力的です。
また、塾経営者の視点でも大きなメリットがあります。
それは少ない人員で教室運営ができることです。講師は授業やそのための準備に時間をかける必要がないため、少ない人数で多くの受験生の指導をすることができます。基本的には志望校でルートを決めるのであれば、細かな習熟度判定も不要で、仮に素人の講師であっても均一的な指導をできる可能性が高いです。
より多くの受験生を集めることで、より多くの合格実績をつくることもできます。また、ネットで「参考書ルート」を拡散して口コミを集めることで、さらなる合格体験談を集めることもできるかもしれません。
誰にでもマッチした学習法はなかなか見つかりませんが、受験生をたくさん集めれば「参考書ルート」による指導がマッチしている受験生も増えていきます。
大手の塾・予備校は合格率よりも合格者数を競い合うから教室数を増やし、たくさんの受験生を集めることで、合格実績を伸ばすというのは理にかなっています。
しかし、全ての受験生に参考書ルートが合うわけではありません。同じ授業を受けても成績に差が出るように、同じ教材で学習しても結果が同じになる保証はありません。また、参考書は一定の学力層を対象に書かれており、教室での授業は反応を見て説明を追加できますが、書籍ではそれができません。
このため、多くの塾や予備校は優れた参考書がたくさんあるにもかかわらず授業を続けています。参考書ルートが自分に合っているかどうかは慎重に検討する必要があります。
また、特に独学で取り組む場合は、販売までに時間の掛かる参考書は必ずしも最新の入試傾向が反映されていないことにも注意が必要です。過去に合格者のいる「参考書ルート」でも、その後に志望校の出題傾向が変わっている可能性もあります。
特に最近は学校の教科書が新しくなり、大学入試も改革の時期に突入しています。
独学でなくても自習中心の指導形態の塾では、分からないことを質問できる環境にあるのか、参考書の使い方(学習の進め方)について十分な指導を得られるのか、そして最新の入試情報は得られるのか、慎重に確認しましょう。
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