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「自分らしさ」という呪縛からの解放——前田英樹『独学の精神』が教える「無心」の価値【新・個別指導アシスト習志野校】

新・個別指導アシスト習志野校

こんにちは。習志野市藤崎6丁目の新・個別指導アシスト習志野校です。


日々の仕事や勉強、あるいはSNSを通じたコミュニケーションにおいて、「個性を生かす」「あなたらしく」という言葉を見聞きしない日はありません。しかし、その「自分らしさ」を常に求められることに、密かに息苦しさや疲れを感じている人は少なくないはずです。


日々、入試問題(現代文)を分析していると、時折、社会の思い込みを鮮やかにひっくり返してくれる文章に出会います。今回は、学習院大学の入試で出題された評論をヒントに、「個性」や「日々のルーティン」との新しい向き合い方について紐解いてみます。


「個性」は機械化へのカウンターにすぎない

2010年度の学習院大学文学部で出題された、前田英樹氏の『独学の精神』という文章があります。筆者の前田氏は、フランス思想をベースに「人間の身体と表現」を長年研究してきた批評家です。頭の中の「理屈」だけでなく、人間の「身体の動き」が持つ力を深く見つめてきた彼は、この文章の中で私たちの常識を揺さぶる事実を指摘しています。


それは、現代人が至上のものとしている「自己表現」や「独創(オリジナリティ)」という概念は、大昔から存在していたわけではなく、近代になってから生まれた「錯覚」にすぎないということです。


筆者によれば、工場で均一な機械製品が大量生産され、人間の手仕事が次々と駆逐されていった結果、その反動(裏返し)として「人間の自我や内面性」を強烈に主張する近代芸術が生まれました。つまり、私たちが今必死に探している「自己表現」とは、無機質な機械社会への抵抗として後から作られた、比較的新しい価値観なのです。


「無心の反復」が到達する美しさ

一方で、筆者が本当に美しいと評価するのは「民藝」、すなわち昔の無名の職人たちが作った日用品です。


職人たちは「自分の個性を表現してやろう」などとは微塵も考えていませんでした。彼らはただ生活のために、自分の身体を使って同じ作業を「無心に」繰り返していただけです。しかし人間の身体を研究してきた筆者は、頭で計算した自己表現を手放し、身体を動かし続けた反復のなかにこそ、機械には絶対に出せない深い「味」が宿ることを見抜いています。


個性や自己表現を意識的にひねり出そうとした芸術品よりも、生活のために作られた無名の日用品のほうに、かえって時代を超えて人の心を打つ本質的な美しさが宿る。これは、現代を生きる私たちにとって非常に示唆に富む指摘です。


退屈な日常のルーティンに宿る「味」

毎日の生活は、単調なルーティンの連続です。 学校の授業や部活の基礎練習、毎日の家事、職場で繰り返される事務作業。特別な自己表現の場などなく、ただ目の前のタスクを処理していく日々に「自分の代わりなんていくらでもいるのではないか」と虚しさを覚えることもあるかもしれません。


しかし、前田氏の論理を借りるならば、頭で「自分らしく見せよう」と計算しているうちは、表現も日々の取り組みもかえって不自然で薄っぺらいものになります。 日々の退屈に思えるような作業や練習であっても、何百回、何千回と同じことを身体に覚え込ませ、「無心」の領域に入ったとき。そのとき初めて、表面的なアイデアをはるかに超える、あなただけの本当の「味」や「手技」が自然とにじみ出てくるのです。


「人と違う特別なことをしなければ」と焦る必要はありません。 目の前にある日々のやるべきことを、ただ無心に、丁寧に繰り返すこと。単調で退屈に思えていたその「毎日の反復」こそが、実は機械やAIには決して代替できない、あなたという人間の最も深い価値を形作っているのです。

日々のルーティンに少し疲れを感じたときは、かつての無名の職人たちに思いを馳せ、目の前の作業にただ「無心」に向き合ってみるのもよいかもしれません。




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基本情報

名称新・個別指導アシスト習志野校
フリガナシンコベツシドウアシストナラシノコウ
住所275-0017 習志野市藤崎6-18-5 和田ビル1階
アクセス京成本線京成大久保駅より徒歩13分
電話番号047-405-9918
メールアドレスinfo@assist-n.com
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開業日2019年03月01日
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