最近は、「子供は褒めて伸ばすべき」と考える人が増えているように感じます。
「先生、子供は褒めて伸ばさないといけないですよね」とか、
「子供を叱らないように気をつけています」とか、
お話してくれる保護者の方も増えました。
一方、受験で大成功するご家庭の中には、叱って伸ばそうとするご家庭も少なくありません。
ご自分の子ども時代を振り返って「厳しいスパルタ教育のお陰で今の成功がある」という方もいますよね。
ただし、受験で成功するご家庭の多くは、
お子様を褒めて伸ばそうと意識しています。
これまで学校の授業が理解できずお困りのお子様から、最難関校受験生まで、幅広く見てきた私の経験から、「褒めて伸びる子」と「叱って伸びる子」との違いについて考えてみます。
◆「叱って伸ばす」は相手を選ぶ
有名アスリートたちの多くは、幼少期から、あるいは部活強豪校でスパルタ教育を受けています。
また、御三家レベルの学校に合格してきた人達にも、スパルタ教育を受けてきた人が少なくありません。
「叱って伸ばす」は効果が無いのではなく、相手を選びます。
◆叱った方が伸びる子供の特徴は?
①才能がある
上位3%くらい(最難関校レベル)に合格する力がある子供は、叱って伸ばす方が大きな成長を見込める場合があります。
努力して成功した体験を積んでいて、自己肯定感、自己有能感が高い子供です。
自分が得意なことについては、厳しい指導も受け入れやすくなります。
例えば、野球を始めたばかりの小学生に、バッティングセンターで120kmの球を打つ練習をさせたらどうでしょう。
難しくて諦めてしまうばかりか、怖くて野球が嫌いになってしまう子供もいそうですよね。
でも65km、70km、75km…と、順調にクリアして成功体験を積んでいけば、より速い球にもチャレンジしたい、難しくてもやってみたいと考える子供が増えます。
もし、周りの子たちが80kmに手こずっているの中で、110kmの球を打てるようになったらどうでしょう。
叱られたくらいで、得意な野球を嫌いになる可能性は低く、120kmを打つために厳しい指導を受けたいと考える子供もでてきます。
②目的意識が高い
ビジネスの世界でも成功している人たちは、上司から厳しい指導を受けてきた経験を持っている人が多いです。
給料のために、出世のために、あるいは満足できる仕事をするために、どれだけ叱られようと、どれだけ辛い環境でも、目標達成のために努力する人が大きな成果を上げていますよね。
それができるのは目的意識が高いから、つまり何が何でも成功させようと考えているからです。
部活強豪校は全国大会など、目標に対する意識が高いため、叱られても努力できるばかりか、成功できたのは叱ってくれた先生のお陰、と考える人もいます。
その部活に覚悟をもって入部して、なんとか目標を達成しようと考える人が相手であれば「叱って伸ばす」が効果を発揮します。
◆結局、受験指導では?
特に中学受験のような、
それほど成功体験を積んでいない小学生を対象とした指導では、「叱って伸ばす」は失敗する可能性が極めて高いです。
すでに最難関校が射程圏内で模試の偏差値も極めて高いお子様や、習い事で「努力した成功」した経験をたくさん積んできたお子様でなければ「褒めて伸ばす」方が成功しやすいです。
お仕事で成功されているお父さんほど「厳しい目標も持つことが大事」で、そのためには「厳しい指導が必要」と考える傾向がありますが、そのような指導は上級者向け、すでに実力のある人向けです。
中学、高校と進むにつれて、成功体験を得ると「叱って伸ばす」が効果を発揮する生徒が増えていきます。
部活を頑張り抜いた生徒の一部が、他の子の何倍ものペースで勉強して受験間際に追い上げる、なんてケースも「叱られても耐えられる精神力」を獲得していることと無関係ではないでしょう。
◆よく誤解されますが…
あくまでも授業中、学習中の話をしています。
お子様が悪いことをしたら「叱る」ことは必要ですし、すでに勉強が嫌いで叱られなければ宿題をやろうともしないお子様もいますよね。
問題を解き間違えた時に、
「
なんで出来ないの!」と叱るか、
「
おっ、ここまでは出来たな!」と褒めてあげるか、
そのような話です。
それに「褒める」と「甘やかす」は違います。
「叱る」と「怒る」も違います。
具体的な「褒め方」「叱り方」については、また機会があればご説明したいと思います。
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