風邪に罹ると咳だけがなかなか治らないことがありませんか？その原因は乾燥です。

　これからの季節は乾燥することで気管支など粘膜の潤いが無くなります。そのため咳止めや気管支を広げる薬などを服用してもなかなか治らないのです。

　潤い不足は漢方では陰虚（いんきょ）と呼ばれ咳が長引くだけでなく、鼻や咽喉の乾燥、唇の荒れ、乾燥肌、アトピー、老人性皮膚掻痒症、喘息、便秘、不眠、手足のほてり、舌にひび割れのようなスジが入る、など様々な症状を表します。

　これらの症状は特に弱いところに表れやすいので、風邪のため咽喉が弱くなっている方は咳が長引くことになるのです。

　粘膜を潤し咳を抑える漢方薬として効果的なものに貝母(ばいも)があります。貝母は炎症も鎮めるので咽喉の痛みにも力を発揮します。貝母を中心に麦門冬(ばくもんどう)や地黄(じおう)などの潤す漢方や薄荷(はっか)や玄参(げんじん)などの炎症を抑える漢方を合わせると咳を抑える効果がさらに高まります。

これらを配合した漢方薬に「潤肺糖漿」があります。
　
　長引く病気には原因があります。原因や体質に合わせた漢方薬選びは薬の専門家の薬剤師にご相談ください。