子供たちは何のために勉強しているのでしょうか？

「お菓子をもらえるから頑張る」
「ゲームを禁止されるから頑張る」
「ライバルに勝ちたい」
「親・先生に褒められたい」
「親・先生に叱られたくない」

これらに共通するのは「勉強すること自体が目的ではない」ということです。


◆理由は何でも前向きに勉強してくれたら良いと割り切ってみる
勉強はそれ相応に長い時間を費やさなければ役に立ちません。例えば小学１年生が１～２時間程度、算数の授業を受けたところで、大した効果は得られません。

小学校で何年も学び、計算がすらすら出来るようになって、初めて社会で役立つ知識になります。

まずは勉強をしていかなければ、勉強の目的を見出すことも難しいのです。逆に言うと、勉強が得意になれば、あとから「勉強する目的」が自然と湧き出てくることもあります。

だから、「とにかく勉強させてみる」と割り切って考えてはいかがでしょうか。


◆勉強をさせて有能感を高めてあげる
心理学用語に「学習性無力感」という言葉があります。自分がどうあがいても嫌悪刺激から逃れられないことが長期間続き、同様の場面でもおそらく逃げられないだろうと思いこむことによって行動する気力がわいてこないことを指します。

集団行動が必要な学校では、常に他人と比較されます。ご家庭の中でも兄弟や友達と比較をされているかもしれません。

ですが、集団生活の中で他者との比較されたことで、自分の能力に有能さが見られない、周りの人間より劣っていると思い込んでしまうと無気力に陥ります。

勉強を一度苦手になると、なかなか抜け出せないのはこのためです。今は勉強が苦手でも「やればできる」を積み重ねてあげる必要があります。


◆個性に合った対応が必要

①そもそも勉強意欲が高い子
ご褒美は何も与えない方がパフォーマンスを維持できます。自己強化のメカニズムができていて、「今日はよく頑張った」と自分を褒めてあげる傾向にあります。

指導するときは勉強の進捗表などを作らせたりして、自分で達成感を得られる仕組みづくりをしてみてもよいでしょう。


②勉強が苦手な子
成果を上げることを条件にお菓子やシールなど、負担にならない（長期間の継続が可能な）ご褒美を与えることで、勉強の目標を作ってあげましょう。成功した時に褒め言葉を掛けてあげると有能感を高めることができます。

目標設定→達成したら褒める→次の目標を設定・・・と繰り返していきましょう。


③苦手を通り越して無気力な子
まずは結果を問わず「学習できた」ということに対してのご褒美をあげるとよいでしょう。周りとは比較せず、自分との比較をさせましょう。

勉強を始める前と比べて「○○ができるようになった」ことを褒めてあげて有能感を高めてあげると効果的です。

勉強が進むにつれて③⇒②⇒①とステップアップできるよう、子供の成長を見逃さないことが大事ですね。


◆勉強する目的を持ってもらう方法
１．「なぜ今勉強しているのか」を考えてもらう
２．子供に勉強することで幸せを感じる人がいると知ってもらう。
　⇒「ちゃんと勉強してくれてエライな！」「ちゃんと勉強してくれてうれしいな！」と喜びを伝えてあげる
３．賞罰を与える
（シール、お菓子、褒める、叱る）

今現在、お子様が「勉強しない」と困っているのであれば、２，３の方法から始めてみてみましょう。


【関連ニュース】
①勉強のご褒美が良くないは本当か？
②「勉強のご褒美」の種類と効果
③勉強の目的は何か？
④こんな「ご褒美」が子供のやる気を奪う

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